奪われた夢
〜危険への想像力で事故を防ぐ〜


【制作意図】
人は時に交通ルールを破り、危険な運転をします。それは「自分は事故を起こさないだろう」と思っているからではないでしょうか?想像してみてください。もし、自分が事故の当事者になったら…
その時、人はどれだけその一瞬の出来事を悔やむ事でしょうか。事故を他人事として考えず、いつどんな状況においてもキケンがあるかもしれないとイメージする。そんな「危険への想像力」を持って、交通ルールを守って運転すれば、交通事故は防ぐことができます。

■事故被害者の取材
交通事故によって奪われた夢…
個人タクシー開業の夢を目前にして、交通事故にあった夫。重度の後遺症(高次脳機能障害)に苦しむ夫を支える妻。
人生を一変させてしまった悲劇。再現映像やインタビューを支えながら、交通事故の恐ろしさを描く。

■ドライブレコーダーの事故に学ぶ
「危険への想像力」で事故を防ぐ!
どんな状況でも、危険があるかもしれないと、危険をイメージする「かもしれない運転」を切り口に、それぞれの事故事例を解説。

*主な内容

(1)バイクとの事故
 ・交差点左折時、バイクの巻き込み事故
 ・車のミラーの死角を検証。
 ・バイクへの注意点

(2)自転車との事故
 ・「一時停止」の標示がある交差点
 ・自転車との衝突事故
 ・「一時停止」の正しい通行方法とは。
 ・何台の自転車が「一時停止」守るのか?観測調査を実施、自転車への注意点。

(3)歩行者との事故
 ・交差点右折時、横断歩道吹きでの歩行者との事故。
 ・道路交通法に定められた歩行者保護のルール。
 ・多発する高齢歩行者の事故と高齢歩行者の特性。

(4)夜間の事故
 ・夜間、道路を横断する自転車と衝突。
 ・蒸発現象とその対応。
 ・夜間こそ「かもしれない運転」で慎重に

(5・6)ドライバーの急ぎや考え事から起きた事故
 ・単純な見落としミスによる事故。
 ・急ぎ、考え事、疲れ。そんな時にミスはおきやすい。
 ・安全に運転できるような自己管理が大切。

指導・協力 (社)日本交通科学協議会
           会長 大久保堯夫

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どう防ぐ 交差点事故
〜事故現場に学ぶ〜

【制作意図】
様々な車両や人が行き来する交差点は事故がもっとも多い危険な場所である。
全交差点の50パーセントを超える件数が交差点とその付近で発生している。
交差点で事故を起こすのはどんな運転だろうか。
どんな運転をすれば交差点事故を防ぐことができるだろうか。

本作品では、実際に発生した交差点事故の貴重な映像を基に、事故原因を探り、交差点事故を防ぐために注意すべきポイントを紹介する。一般ドライバーの安全運転をより確かなものにするために、交通ルールを守ることの大切さも合わせて訴えている。


*主な内容

今日も発生している交差点事故
交差点は、直進、右折、左折と様々な車が通る。車だけではなく、自転車やバイク、歩行者も交差点を通過する。それだけに事故発生のリスクも高い。実に交通事故の半分以上が交差点とその付近で起きている。

■交差点事故を防ぐために
「交差点は事故が最も多い危険な場所である」これは自動車教習所でも念入りに指導される。またタクシー会社の運転のプロたちも交差点の危険については繰り返し学んでいる。タクシー会社の交通安全担当の専門家は、事故を繰り返すドライバーは交差点での運転の仕方にある特長が見られると指摘する。

■実際に発生した交差点事故からの教
交差点で多い事故は、追突、出合い頭、右折時、左折時である。実際に発生したこれらの事故の貴重な映像を手がかりに交差点事故防止に役立つポイントを学ぶ。

●事故現場に学ぶ @信号機のある交差点での追突事故
 雨の夜、交差点で軽自動車に普通車が追突。「まさか前の車が止まると思わなかった」追突事故でよく聞く言葉であるが…

●事故現場に学ぶ A信号見落としの車と衝突事故
 信号に従って走行していたら車が信号を見落とした車と衝突した。事故に遭ってから「相手が悪い」と叫んでも取り返しはつかない。では、どんな運転をしていれば事故は防ぐことはできたのだろうか。

●事故現場に学ぶ B一時停止無視の車と衝突事故
 停止線で止まらずに交差点に進入した車が引き起こした事故である。一時停止交差点を停止せずに徐行で走行するのは危険だ。一時停止交差点を定点カメラで観察してみると…意外な事実が判明した。

●事故現場に学ぶ C交差点での右折・左折の事故
 右折:信号機のある交差点で右折車と直進車が衝突した。原因は無理な右折である。右折事故を起こさないために遵守するべき交通ルールをあなたはどれだけ意識しているだろうか。
 左折:左折車が他の車に気をとられ、自転車を見落とし衝突した。交差点では車、自転車、歩行者が複雑に動き、いくつもの危険が次々に発生する。ひとつの危険情報の処理のみに注意が集中するとどうなるか。

●事故現場に学ぶ D優先道路を走行中の車に脇道から出て来た車が衝突
 「こちらは優先道路を走っている、脇道の車はこちらの通過を待つ筈だ」この見込みが外れ事故になった。優先道路ではどんな運転をすれば事故を回避できるのだろうかを学んでいく。


■交差点での危険を予測し、交通ルールを守る
交差点事故防止のポイントはどれも当たり前のように思えるが確実に行うことは決して簡単ではない。長年、無事故のドライバーたちは運転時にどんな注意をしているのだろうか。

■より確かな安全運転のために
交差点での危険を予測し、交通ルールを守ることが安全運転の大切なポイントである。これに是非とも加えたいのが、「思いやり」と「譲り合い」の気持ちである。「どうぞ」「ありがとう」のコミュニケーションをとることで、お互いに気持ちのよい、より安全な交通社会が生まれるからである。
指導・協力 (社)日本交通科学協議会
           会長 大久保堯夫

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こころが大切 安全運転
−事故ゼロへの願い−



【制作意図】
安全運転には、交通ルールの遵守、運転技術、車両知識に加えて運転時の「こころ」のあり方が極めて大切です。この作品は、現実に起きた交通事故の生々しい映像を織り込みながら、走行中は「こころ」を安全運転に集中し、気を緩めず、怒り、焦り、考え事、運転技術の過信などをコントロールすることの大切さを訴えます。さらに9歳の息子を交通事故で奪われた母親の、命への切なる思いと事故ゼロへの願いを描きます。運転には、交通ルールの遵守、運転技術、車両知識に加えて運転時の「こころ」のあり親の、命への切なる思いと事故ゼロへの願いを描きます。
*主な内容

■「安全運転には集中が大切」

正しい「心の持ち方」とは、まず「こころ」を「安全運転に集中:することです。他のことに気を取られて、こころを集中させないと危険な運転になってしまいます。自動車学校の協力を得て、運転中のドライバーに簡単な計算を質問する走行テストを行ってみると、一時停止をしなかったり徐行をしなかったりするなどのミスが発生しました。

■運転を見ると人柄がわかる
人が乗らない時の車はいわば鉄の塊。人が乗るとその瞬間から意思と感情を持ちます。車はドライバーの「こころ」次第で便利な道具にもなるし、人を殺傷する凶器にもなります。車に乗ると攻撃的になる人は、貝殻に入ると気が強くなるヤドカリのようです。
車という自分だけの部屋に慣れて、免許を取った時の緊張感や集中力を忘れてしまわないようにしたいものです。


■交通事故ゼロへの願い
9歳の息子さんを交通事故で亡くされた布川美佐子さん。事故から10年以上経った今も悲しみは消えません。この苦しみ、悲しみを他の人にしてほしくないとの切実な思いから“交通事故ゼロ”の運動を同じ仲間と共にボランティアしています。全国交通事故遺族の会事務所の「忘れじの壁」には事故で命を奪われた多くの方々の写真が…

■他者配慮の気持ちで安全運転を!」
長年交通問題を研究している矢橋昇先生は半世紀も無事故無違反。安全運転でまず大事なことは、運転技術や知識よりも運転に対する考え方、態度であると言い続けてきました。「道路はみんなのもの」他の人と快適に、安全に分かち合う気持ち(他者配慮)を忘れないことが事故防止には欠かせないと語ります。

■交通事故を防ぐ「こころ」の持ち方
「気の緩み」、「怒り、焦り、考え事」、「運転技術の過信」は安全運転の大敵です。斉藤プロダクションが独自の手法で撮影した生々しい事故現場の映像を見ながら「気の緩み」「焦り」「運転技術の過信」などが事故に結びついた例を検証します。
●事故例 (1) 「気の緩み」
車間距離を十分とらなかったため、交差点間近で前車の急原則に対応できなかったトラック同士の追突事故。トラックは前面大破で運転者は病院へ。
●事故例 (2) 「焦り」
反対側の書店駐車場に入ろうとして反対車線を横断、後続者も気になり、焦ってハンドルを切ったところ、対向車と正面衝突。ドライバーは大けが、車は大破。
●事故例 (3) 「運転技術の過信」
「これくらいの速度なら大丈夫」と不案内の夜道をスピードで走行して信号機に激突。ドライバー救出には工作車が出動した大事故。


■この交通社会をもっと安全で、もっと気持ちよいものに
人間のこころのありそうが常に問われるのが運転です。危険は「ないだろう」という安易な運転ではなく「あるかもしれない」というこころで運転することが大切です。運転中に誰かからされて危険だったり、不愉快だったことは他の人にはしないで、嬉しかったことは他の誰かにもしてあげましょう。交通社会で出会うすべての人を「かけがえのない大切な存在」ととらえて運転するならば私たちのこの交通社会はもっと安全でもっと気持ちのよいものになるでしょう。



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災害時、ドライバーはどう生き残るか
−忘れない!東日本大震災が教えてくれたこと−



【制作意図】
斉藤プロダクションは、1982年より三十年にわたり交通安全教育ビデオ一筋に制作を続けてきました。東日本大震災の被害の大きさ、深さを知れば知るほど、「私たちも私たちにできることで何かしなければ」という思いに駆られました。大災害に遭遇した時にドライバーはどう行動すれば危険を回避できるのか、どうすれば大切な命を守ることができるのか。巨大地震発生の危険が高まっている今、この課題に取り組み、防災・交通安全教育に役立つDVDを作り、広く普及させることが私たちの使命だと考え制作にあたりました。

*主な内容*
地震、津波、火災などの大災害が起きた時、ドライバーはどんな事態に遭遇するのか。東日本大震災・被災地のドライバーの皆様のご協力をいただき撮影した貴重な証言に専門家の分析や意見、そして実験映像などを加え、災害時にドライバーがどう行動すればよいのかを分かりやすく描いています。


@地震の場合、ドライバーはどう行動すればいいか
●「道路が波のように揺れて、ハンドル操作は無理」3.11当日運転していたタクシー運転手の証言(岩手県大船渡市)
●地震時のドライバーの行動について石田敏郎教授(早稲田大学安全人間工学研究室)のアドバイス(急ブレーキ、急ハンドルを避け、左に寄せる。ラジオなどで情報を収集する)
●放置車両が道を塞ぎ、他の車が通行できない事態になったらどうするか。(車両の撤去は何人で可能かの実験・茨城県下館自動車学校において)

A津波の場合、ドライバーはどう行動すればいいか
●車を、家を津波が襲う恐怖の瞬間(岩手県宮古市)
●「渋滞で動けないところに津波が来て、のまれて亡くなった」被災地ドライバーの証言(宮城県石巻市)

●車の水没実験でわかったこと。シートベルトが外れない。窓が開かない。緊急脱出するには?相川潔氏(くるま総合研究会代表)が語る生き残るためのポイント

B火災の場合、ドライバーはどう行動すればいいか
●地震の後は火災が発生。空から見た大規模火災(宮城県気仙沼市)
●車両火災の実験で分かったこと。車は鉄の塊、だが一旦火がつくと…タイヤの破裂音でパニックにならずに落ち着いて対処する。

C緊急事態、人間の心理と行動はどうなるか
●迫る津波!逃げる人と車!必死の避難現場を捉えた衝撃映像が教えてくれたこと(岩手県陸前高田市)
●緊急時、人間の心理と行動にどんな変化が現れるか。大久保堯夫・日本大学名誉教授(労働生理学)のアドバイス

D普段からの心構えで大切なこと
岩手県・陸前高田自動車学校の指導員がアドバイス。緊急時マニュアル通りにはいかない。だからこそ避難訓練を繰り返しておくことが大事である。災害はいつ、どこで起こるかわからない。災害を来てほしくない災いとして考えるのではなく、生活の一部ととらえ、常に心の中で備えておく。防災用品の一例。私はこんな防災用品を車に積んでいる。緊急脱出用工具を常備しよう。

E生き残るために
生き残るためには、的確な状況判断と臨機応変な対応が求められる。災害時、ドライバーが生き残るかどうか。それは緊急事態の中で、何をよみ、どう行動するか、そして日頃からどう備えているかにかかっている。緊急事態だからこそ、「連携」と「協力」を!一人ひとりのかけがえのない命をみんなで支えあうことができるような社会を目指すこと。それが東日本大震災の尊い犠牲に学ぶことではないだろうか。




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原付・二輪車ライダーへ
防ごう!バイク事故
〜事故に学ぶ安全運転のポイント〜



【制作意図】
二輪ライダーが事故を防ぐ為の運転とは?
バイクは趣味からビジネスまで、幅広いニーズのある乗り物。しかし、ひとたび事故を起こしてしまうと、生身のライダーは大きなダメージをうける。本作では、その答えを実際に起きた二輪車の交通事故から探ります。そこから浮かび上がる、二輪車ならではの特性や、注意点をもとに、安全運転のポイントを解説していきます。また、生身のライダーを守るヘルメットやプロテクターの重要性を訴えていきます。

*主な内容*
◆傷つきやすいライダー
 バイクと車との衝突事故が発生。現場に駆けつけた取材班が捉えたのは、身体を激しく打ち付け、傷付いたライダー。一方のドライバーは車のボディーに守られ無傷だった。バイクでの事故は、その衝撃を生身で受けてしまう事を強く印象づけられる。
◆バイク事故はどれほど危険か
 優れた機動性から」、様々な人々に活用されているバイク。反面、いったん事故を起こすと大けがにつながりやすい。交通統計によると、バイク乗車中の事故で重傷・死亡するケースは、自動車乗車中の約5倍。これから見て行く実際に起きた事故事例から、安全運転のポイントを学んでいく。

【事故事例1】
右直事故〜バイクは車から見てどう見えているか

直進しようとした原付と、対向車線を走ってきた右折車との事故。車のドライバーは、曲がれると思って右折したらぶつかったという。なぜだろうか。実験してみた。
実験:バイクとトラックの見た目の速度比較
同じ地点から、同じ速度で走ってくるバイクとトラックを、正面から見たとき、どちらの方が早いと感じるかを実験。トラックに比べ、車体の小さいバイクは実際よりも遅く、より遠くに感じてしまうことがある。そのため、右折しようとする車のなかには、「この距離なら大丈夫」と曲がってしまうドライバーもいる。交差点に右折車がある場合は、「右折してくるかもしれない」と用心しておく事が大切だ。

【事故事例2】
車線変更時の事故〜車の死角に入ったバイク
片側2車線の道路で、車が左に車線変更するときに、左側を走っていたバイクと接触した。バイクはなぜ見落とされてしまったのか。
検証:車の死角
車の後斜めの方向には、バックミラーにも、サイドミラーにも映らない部分がある。いわゆる、車の死角だ。バイクは車体が小さいため、その死角に入りこんでしまうことがある。バイクは他の車から「自分は見落とされているかもしれない」と意識し、前後左右に適切な距離を保って走行したい。

【事故事例3】
出合い頭の事故〜一時停止を守る
丁字路で起きたバイクと自転車の衝突事故。バイクが一時停止を守らず、停止線を越えたところで自転車と衝突した。
ドキュメント:一時停止を守らないライダー達
一時停止の標識がある交差点を観察したところ、きちんと止まらず走りながらの確認になっているライダーたちを見かけた。一時停止の標識があるときは、しっかり止まり、安全運転の基本だという事を常に忘れてはならない。

【事故事例4】
カーブでの事故〜安全なコーナリングについて
カーブを曲がりきれなかったバイクが、中央線を越えたため、対向車と衝突した。バイクはなぜカーブを曲がりきれなかったのだろうか。
検証:車体に働く遠心力、コーナリング中の目線
模範ライダーによる実演で、バイクの動きを細かく解説。コーナリング中、車体にかかる遠心力に応じてバイクをコントロールできないと、カーブを曲がりきれないという事になる。カーブの手前で十分に減速し、直線に入るところで加速する。これが基本だ。
また、コーナリング中は車体は傾けても目線は水平を保つことが重要だ。実際にヘルメットにカメラをとりつけ、その様子を解説する。

◆頭にダメージを受けてしまうと
脳外傷に詳しい医師によると、バイク事故の際、脳の前側にある前頭葉が傷付きやすいという。その後後遺症によって後の社会復帰大きな困難を伴う。そういった事例から、ヘルメットの重要性を指摘する。さらにヘルメット製造工場を取材し、ヘルメットの正しい使い方を学ぶ。

◆プロテクター着用のすすめ
バイク事故のダメージを軽減するプロテクター。交通機動隊への取材を通じてプロテクターの重要性とともに、ライダーとしての安全運転のポイントを聞く。



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あなたの運転 再チェック!
ー危険です、しているつもりの安全運転ー



【制作意図】
 近年、最高速度違反や、酒酔い運転といった悪質な違反行為による交通死亡事故は減少しています。しかし、脇見運転や安全不確認といったドライバーの不注意かた起きる死亡事故が占める割合は多くなっています。
「自分の運転は大丈夫。事故を起こすはずはない。」そう思い込んでいるドライバーほど危険と言えます。安全運転を心がけているという3人のドライバーの運転を、車内に5台の小型カメラを取り付けて記録し、その映像を運転指導のプロが分析しました。この今まで例のない手法をとることにより、ドライバーの方々に、改めてご自身の運転を見直してもらい、改善点を発見して事故防止に役立ててもらうために制作しました。

*主な内容*

◆交通死亡事故の原因で多いのはどんな運転?

 ドライバーへの街頭インタビューで最も多かった回答は「最高速度違反」だった。しかし実際に起きた死亡事故は「脇見運転」が最も多かった。
※平成24年度 原付以上運転者(第1当事者)の法令違反別死亡事故件数 警察庁統計による

◆安全運転とは何か?

 悪質な違反をしていないというだけでは、安全運転とは言えない。ほんの少しの油断やミスでも、重大事故に繋がってしまうのだ。では、実際に私たちはどれくらい安全運転を実践できているだろうか?

◆あなたの運転 再チェック!
 普段から安全運転を心がけているという3人のドライバーの運転を徹底的に観察。車内に5台の小型カメラを取り付け、運転指導のプロが画像を分析した。その中で、自分の意識と、実際の運転のギャップが見えてくる。

Part1〜40代男性 「してるつもりの安全運転」

 路上駐車の車を追い越そうとするときどんな危険があるだろうか?「突然ドアが開く」「車の先からの飛び出し」とドライバーは危険予測は出来ていたにも関わらず、実際の運転では駐車車両のすぐ脇をそのまま通りぬけていた。自分では無意識のうちに、危ない運転をしていることがあるのだ。
Part2〜60代男性 「右折・左折時の認識」
 右折・左折のときにみるべきポイントとは?ドライバーの目線はどうしてても進行方向に行きがちだが、歩行者や自転車を見落とさないよう、左右を広く確認しておかなければならない。とくに気を付けたいのは曲がろうとする内側だ。ドライバーの死角になりやすいので、首をふってしっかりと確認することが大切だ。

◆正しい運転姿勢
 ハンドル、ブレーキを確実に操作することが安全運転の基本である。そのもととなるのが、基本姿勢だ。ここでは、一般ドライバーに正しい運転姿勢をレクチャーし、その効果を実感してもらう。

◆運転チェック
Part3〜20代女性「危険に備える運転」

 細い路地。駐車場の出口。見通しの悪い道などではいつ飛び出しがあるか分からない。そんなとき、私たちはどんな運転をすべきか。危険予測をするだけでなく、運転操作として危険に備える行動をとることがドライバーには求められている。

◆運転の疲れ

長時間運転をするドライバーを観察。安全運転を妨げる疲れへの対策は早めの休息が重要だ。また、車内・車外で出来る簡単なストレッチを紹介する。

◆まとめ
運転に慣れると、誰しもが「しているつもりの安全運転」になってしまう可能性がある。そのことを忘れずに、常に危険への注意力を持ち続ける事が大切だ。



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危険を予測・回避する
ポイント
命はひとつ!


【制作意図】
 死亡事故は減少傾向にありますが、それでも悲惨な交通事故は毎日起きています。命は取り留めたものの重い障害に一生苦しむ方々も後を絶ちません。事故を起こさないためには、交通ルールの遵守はもちろんのことですが、危険の予測と回避を確かなものにすることが求められています。この作品では、危険を予測し回避する能力を確かなものにするポイントを、実際に起きた事故の映像から学んでいきます。一時停止の確実な実行、適切な車間距離と安全速度、見通しの悪い所での減速、そして見込み違いや見落としの可能性を常に意識するなど、一見当たり前と思われる運転の基本をしっかり守ることが事故防止には欠かせないことを強調します。また、交通事故で重度の後遺障害を負った方、それを支える家族の懸命な姿を通して、事故の恐ろしさと命の大切さも訴えます。

*主な内容*

◆交通事故の恐ろしさ!

 交通事故による死亡者の数は減少傾向にあるが、いまだに一日平均約12名以上の人が亡くなっている。
 ”いのちのミュージアム”(東京都日野市)には尊い命を交通事故で奪われた犠牲者たちの生きた証しである靴や、等身大の人型パネルが展示され事故防止を呼びかけている。


◆「遷延性(せんえんせい)意識障害」?
 「遷延性意識障害」とは脳に損傷を受け、意識が戻らない重症な意識障害のことである。
 独立行政法人・自動車事故対策機構 中部治療センターでは、交通事故で命は取り留めたが意識が戻らない遷延性意識障害の方々の治療と看護を行っている。
 医療・リハビリ・介護と高度のケアを必要とする遷延性意識障害者を受け入れている病院は極めて少ないのが現状である。

◆命はひとつ!
 
澤野祐輔さんは18歳の時に交差点をバイクで直進中に右折乗用車と衝突した。意識障害を負ったまま14年間寝たきりの状態である。両親の懸命の介護が続いている。
 母親の真寿美さんは、「介護は大変だったけれど…、重い障害を負ったけれど、生きていてくれてよかった」と語る。真寿美さんは全国遷延性意識障害者・家族の会で事務局を引き受け、同じ悩みを持つ人々のために活動している。

◆事故を起こさないためにどんな運転が求められるのか
 ハンドルを握った瞬間から、誰もが交通事故の加害者あるいは被害者になる可能性がある。事故を起こさないためには、交通ルールを守り、危険を確実に予測し回避することが大切である。あなたの危険予測と回避は確実だろうか?

◆危険の予測と回避を確実にするポイント
 ドライブレコーダなどがとらえた実際の事故映像を見ながら、危険の予測と回避を確かなものにするポイントを学ぶ。
 事故発生の直前で画面を止めて、「どのような危険を予測するか」と視聴者に問いかけ、考えてもらう形式で学習していく。
●事故映像:見通しの悪い交差点での乗用車同士の事故
ポイント@一時停止は徐行ではない。一時停止交差点では、停止線の直前で確実に停止し安全を確認する。
●事故映像:一般道と夜の高速道路で発生した追突事故
ポイントA前の車が急停止したり、減速しても追突を回避できる速度に応じた車間距離を保つ。
●事故映像:見通しの良い交差点での衝突事故
ポイントB「こちらが優先だから」と油断しない。たとえ相手が危険な行動をとっても事故を回避できる慎重な運転をする。
●事故映像:飛び出し事故
(夜の市街地を走行中、飛び出した子どもをはねてしまった)
ポイントC自転車、歩行者が飛び出してきても、安全な措置をとれるように速度を落とし、いつでもブレーキを踏める状態(構えブレーキ)で用心する。
●事故映像:見落としによる事故
(横断歩道の歩行者を見落としてはねてしまった)
ポイントD右折・左折は大丈夫と思ってももう一度安全確認を行う。

◆ドライブレコーダを活用する安全運転教育

島崎敢先生(早稲田大学人間科学学術院)はドライブレコーダの画像を使って安全運転教育を行っている。先生自身の車のドライブレコーダがとらえた「ヒヤリ、ハット」映像を分析、事故につながる危険な要素について注意を喚起する。また、「早く行きたい」の心理状態がもたらす危険についても考察する。

◆交通事故防止の決め手
道路は自動車だけのものではない。自転車、歩行者を含めたみんなのもの。事故を起こさない、相手にも起こさせない運転が求められている。交通ルールを守り、安全運転の基本を確実に実践することが交通事故防止の決め手である。確かな危険予測と回避で事故のない安全な交通社会を共に目指していきたい。



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